誰にも分かりやすい 《土と肥料と微生物》 の話です

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このホームページは野菜や花作りを始めたけど、いまひとつ土や肥料のことがよく分からないという方を対象に編集致しました。園芸情報は、雑誌やTV、園芸書から近所のおっちゃんおばちゃん指南まで玉石混交です。迷っているあなたに、出来るだけわかりやすく説明したいと思います。

菌が分かると、ヒトもヤサイも元気になれる!

まず土作りを説明する前に少し寄り道ですが、微生物の働きを理解するために内細菌の話をします。私たちの世界は意識するしないに関係なく、超高圧の深海から宇宙スレスレの高々度の世界まで、細菌(微生物)が生息しています。ヒトの体の腸内には、約500種類 100兆個もの腸内細菌が棲んでいると云われます。 こんなん誰が数えたんや〜と、思わず突っ込みたくなりますが、ままっそれはそれとして‥ そして、一握りの土の中にも、約50億以上の(地球上の人口ほどの)微生物がいるそうです。もちろん、わたくし数えたことありませんが‥

●腸内細菌       (日本獣医生命科学大学名誉教授 寺田 厚)
腸は第二の脳といわれ、全身の若さを左右し病気を退ける働きをしています。小腸は食べたものから栄養を吸収する働きがある他に、大腸へ続く場所にはバイエル板という免疫器官もあり、細菌やウイルスを退治する白血球を強める働きをしています。大腸は水分を吸収する他、不要物を便として作る働きがあります。

こうした腸の働きを左右するのが、腸内細菌です。腸内には500種類100兆個もの細菌が棲みついていて、体にいい影響を与える善玉菌もいれば、悪い影響を与える悪玉菌もいます。善玉菌の代表はビフィビス菌、悪玉菌の代表がウエルシュ菌です。腸内細菌は小腸や大腸などに集まって棲みついているので、腸内フローラとも呼ばれています。

腸内フローラの細菌の比率は、年齢と共に変化します。乳児期には善玉菌のビフィジス菌が95〜99%も占めていますが、離乳期以降は10〜20%位まで減少し、60代以降は殆ど1 %以下になっています。つまり、年をとれば取るほど善玉菌は減り、悪玉菌が優勢な状態になってしまうのです。

善玉菌や悪玉菌のバランスは一定ではなく、その人の健康状態や食生活によって、刻々と変化しています。例えば、焼肉や揚げ物、ビールなどを飲食すると悪玉菌が優勢になり、翌朝ヨーグルトや納豆を食べると、善玉菌が勢いを盛り返し悪玉菌が減少します。つまり、腸内細菌のバランスは、食事の内容などですぐに変化するのです。

《腸内の善玉菌の働き》
?身体を病原菌の感染から守る
?腸内の腐敗を抑えて、腸内環境を良くする
?乳酸、硝酸などの有機酸を作り出し、便秘を防ぐ
?免疫力を強化し、身体の抵抗力を高める
?下痢の予防と治療
?発ガン物質を分解する
?アレルギー症状を抑制する

 ☆一般的にヒトの腸内細菌は、善玉菌10%、悪玉菌20%、日和見菌70%ぐらいの割合だそうです。日和見菌とは善玉菌が優勢になったときには善玉菌の味方をし、悪玉菌が優勢になれば悪玉菌の味方をする腸内細菌のことで、要するに善玉菌にも悪玉菌にもなりうる腸内細菌のことです。

⇒ 以上のことを頭の隅に置いて、《土の話》に移ります

●有機物(堆肥)の重要性    (タキイ 花と野菜ガイド 小林五郎)より
野菜は化成肥料か配合肥料をやっていれば、普通に出来ると考えている方が多いようです。短い期間ならそれでも良いのですが、ある程度長期間安定して美味しいものをとろうとすると、野菜の種類に応じた有機物を土に十分混ぜ込む必要が出てきます。有機物の施用がないと土は徐々にやせて生育が悪くなり、収量も少なくなります。

作物を育てるには、土そのものの固体部分が45%、有機物が 5%、水分と空気がそれぞれ20〜30%ぐらいが理想的だといわれます。雨が少なければ空気の入る部分が多くなり、雨が増えれば水分が多くなります。理想的なのは、土に有機物が5%以上含まれている状態です。有機物には微生物が生息しており、ネバネバを出して土を改良すると同時に、抗生物質を生産してくれる放線菌が沢山繁殖しています。連作障害と呼ばれる生育傷害には、糸状菌が原因であることが多く、このような菌を抑えるために、善玉菌とされる放線菌が大切なのです。

日本は雨が多く、また作物の根がCaをたくさん吸収するので、土が酸性に傾いています。野菜を作付けする時は石灰質肥料を混ぜ込みますが、特に微量要素を豊富に含んだ有機石灰〈カキ殻や貝化石が原料〉を混ぜるとよいです。(有機石灰は炭のような多孔質構造になっており、有益な放線菌や細菌の住処になります)

野菜作りの初心者が 『チッソ・リンサン・カリ を含んだ化成肥料か配合肥料を施しておけば、簡単にできる』 と言うのをよく耳にします。しかし、それは 『人間は、たんぱく質・脂肪・糖質さえとっていればよい』 と言うのと同じことです。そうして野菜を作ってもある程度のものは出来ますが、充実した品質の良いものは望めません。人間が生きていくためにはビタミンやミネラルが必要なように、植物にも微量要素〈ホウ素や鉄、マンガン、モリブデン、銅、イオウ、塩素など〉が必要です。また、野菜にはその種類に適したチッソ・リンサン・カリ の割合があり、バランスの取れた量を施す必要があります。

●良い堆肥は、健康な土を作る
すべての有機物は腐っていきますが、実は腐敗も醗酵も同じ腐敗現象なのです。何が違うのでしょうか?人間にとって有害なものが腐敗、有益なものが醗酵なのです。うまく醗酵させるには、適当なタネ菌と適度な水分と環境においてやれば良いのです。コンポストや電気式生ごみ処理機に生ゴミや野菜くずを入れておけば、自然に堆肥ができるのではありません。悪臭がしたり、ウジがわいている堆肥は腐敗しているのですから、土に良い訳はありませんよね。

酒や酢、味噌や醤油にはこうじ菌、納豆には納豆菌、ヨーグルトやチーズには乳酸菌が必要なように、良い堆肥を作るには適したタネ菌が必要です。自然の中に生息している土着菌や放線菌を採取し、培養して堆肥を作る方法もありますが、私どもは取り扱いが簡便で、安価な有機物醗酵促進材をお勧めしています。

お客さんに、土作りはどうしていますか?と尋ねますと、ほとんどの方は堆肥か、あるいは近くの牛を飼っている所から牛糞堆肥を、1 トラックいくらで入れたという話が多いのです。値段は気にするけど、堆肥の中身まで気にしている方はあまりいませんでした。有機の農家の方に聞いた話ですが、最近の家畜糞(牛糞・鶏ふん)はエサが人工飼料だったり、エサの中に病気予防の抗生物質を混ぜ、狭いケージで育てるのでストレスが多く、臭いもきつくあまりよろしくない。また草や落ち葉、わらやぬかなどの植物性の堆肥も入れないと、ミネラルや微量要素が不足しバランスがよくないとのことです。

また、有機農法は良いことばかりではありません。土が元気になると土の中の小動物も増え、それをエサにするネキリムシやダンゴムシも増え、土が肥えてミミズが増えてくると、モグラが現れ畑を穴だらけにすることもあります。有機農業は、まさに虫と草との闘いなのです。

でも植物の病気は健康な土作りをしていけば、ある程度防ぐことが出来ます。通常は病気が出たら、殺菌剤や土壌消毒で消毒します。薬は悪い菌をやっつけますが、同時に必要な菌まで殺菌してしまいます。菌や虫は薬が効かない耐性菌や虫へと進化し、より効力の強い薬が必要となります。健康な土作りが、無農薬(減農薬)で美味しい野菜や果物を作る最良の方法なのです。

●有機物醗酵促進材とは?
有機物醗酵促進材は、乳酸菌や酵母、放線菌など自然の中にある菌を高密度で含んでいるのが特長です。野菜くず、落ち葉、雑草、わら、もみ殻、ぬか、牛糞、鶏ふん等の有機物と一緒に畑に混ぜ込んで使います。微生物は猛烈な勢いで有機物を分解し、野菜が吸収できる栄養に変えます。但し、温度の低い冬は分解が遅くなります。畑の土は深いところまで団粒化され、フカフカの状態になります。さらに土の中の微生物のバランスが良くなり、病気や連作障害が出にくくなるという素晴らしい効果も期待出来ます。有機・無農薬(減農薬)で野菜を作る上で、クリアすべきハードルを、まとめて飛び越させてくれる魔法のような資材です。

●当店で取り扱っている 有機物醗酵促進材 "エヌケイ 52" について
?Ca、Mg、ケイ酸、酸化鉄を主に45種類の微生物が、休眠状態で吸着されています
?微生物を活性化させるには、エサの有機物と水分と酸素(時々混ぜる)が必要です
?有機物を分解する時(施用後3〜11日位)有機酸ガスを出すため、施用後2週間はタネまき、苗植えは避けてください
?CaOやMgOを含むので、苦土石灰は不要になる
?施用後は、微生物を殺す石灰窒素や土壌消毒剤は使用しないこと
?土作りは地力の落ちた収穫後、すぐに行うのが最も効果的です
?施用量は、 1 kg袋で3坪(10?) / 5kg袋で15坪(50?) /1 反(10a)当り20kg袋を5袋が目安
?問い合わせ・資料請求は 中村産業開発株式会社 0947-44-1818 へどうぞ
 
●肥料について
当店ではお客さんに分かりやすいように、肥料を次のように説明しています。
肥料の3大要素として、Nチッソ・ Pリンサン・ Kカリ があり、それぞれ主に
葉・実・根 に効果があります。商品は次のように区別しています。

?葉菜用肥料(N10P7K8) キャベツ、ホーレンソウ、レタスなどの葉もの野菜に 
?果菜用肥料(N9P12K6) ナス、キュウリなど実もの野菜に、ミカン、柿などの果物に パンジーやペチュニアなどの花ものに  ☆花と実は一緒の肥料です
?根菜用肥料(N5P8K15)  大根、ニンジン、サツマイモなどの根もの野菜に ユリや水仙などの球根類のお礼肥に
と、大雑把に言い切っていますが、実際には品種によって、また発育初期と充実期で肥料は異なってきます。個々のさじ加減は、それからということで‥

また、この範疇に入りにくい品種もあります。例えば、インゲンや枝豆、豌豆などのマメの仲間。これらは、昔学校で習った(?)根粒菌が根につきます。この根粒菌は空気中のチッソを固定、つまり自分で供給できるので、チッソ肥料をやり過ぎると、株が茂るばかりで実がつきません。

「サツマイモは肥料をやったらいかん」とよく言われますが、サツマイモでも肥料を全くやらなければ、イモは太りません。チッソ過多の状態になると、蔓ばかり伸びて、イモのつきが悪くなります。肥料のやり方が問題なのです。

お店に来られるお客さんに、どんな肥料を使っていますか?と尋ねますと、
?配合(化成)肥料 ?牛糞堆肥 ?鶏ふん ?油かす と答える方が大半です。ところが、???はチッソ主体の肥料なので、それに配合肥料 N8P8K8を加えると、ますますチッソ過多の状態になります。葉や株は元気いいけど、そのわりに実がつかない、根ものが太らないという状態になりがちです。

また、肥料は 化成(無機)肥料 と 有機肥料 に大別されます。
化成肥料の特長は、速効性で成分が高いので収量が増える、無臭性などの良い点がありますが、有機物を畑に入れないで化成肥料ばかり多用していると、土がやせて硬くなり、連続した雨や乾燥に弱くなり、病気や連作障害が発生しやすくなります。畑がいわゆる栄養過多の成人病状態になりがちです。また、マグアンプKのように、根から出る根酸によって肥料が溶ける緩効性の肥料もあります。
⇒化成肥料とは (硫安、尿素、ようりん、硫酸カリ、配合肥料など‥)

逆に有機肥料は遅効性でやや臭いもあり、成分が低いので収量が落ちますが、土を肥やし野菜や果物の味が良くなります。善玉菌を増やす醗酵促進材と一緒に有機物を畑に入れていけば、病気や連作障害が発生しにくい土に変わっていきます。
⇒有機肥料とは (油かす、鶏ふん、骨粉(灰)、草木灰、堆肥、腐葉土など‥)

●元肥・ 追肥・ お礼肥
当店では、元肥(花や野菜を植える前にあげる肥料)には遅効性で土にも良い有機肥料を、成長途中で与える追肥は速効性で効きの良い各々の肥料を、少量ずつあげるようにおすすめしています。勿論、有機肥料だけで育てると収量はやや落ちますが、味の良い野菜や果物が収穫できます。
また一年に一度実を成らせる果樹や花・球根などは、収穫した後や花後にお礼肥を与えると、翌年の花や実のつきが良くなります。花が咲く時期になって慌てて肥料をあげても、効果は少ないのです。

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